スピマテのストーリー

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3.19 真実

ここまで説明を聞いて、私もようやく理解出来てきた。

つまり私たちは初めから王国によって、ほとんど全滅するように仕向けられていたのだ。
そして、煉獄の魔女ナルシアはそれらの仲間の魂を使い、煉獄の魔術で火の神を呼び出して魔王を倒した。

全ては、王国の策略だった。

「ひどい。どうしてこんなことを!!」

私は思わず机を叩いた。

「いや、だから私に八つ当たりしないでよ!あの本は何百年以上も前の歴史書だから、もう参謀もとっくに現代にはいないし!」

振り上げた拳をどこに向ければ良いのか分からなくて私はうなだれた。
私も最後まで戦いたかった。命を賭けることだって惜しくなかったのに。

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時計は21時を回っていたので、私は家に帰ることにした。
時間にしてたったの3時間しかたっていなかったのだが、魔本の世界では何ヶ月も旅をしていたので、
今はただ家に帰れることが嬉しかった。

「待ちなさい。これを受け取りなさい。」

アルケミストの魔女は、私にカードを何枚か渡した。スピリアマテリアルのカードだ。
おそらく、騎士王ロイヤルナイトと同じように、実体化させることができるのだろう。
カードには、煉獄の魔女の世界の人物が書かれたカードがあった。

「いらない。思い出すと辛いの。」

「勝手に私の魔本を読んだのはあなたでしょ。受け取りなさい。」

半分強制的にカードをポケットに突っ込まれ、私は図書館を後にした。
見上げた夜空は、つい最近までいた勇者レイス、魔女ナルシア、戦乙女メイス、法術士リーナと
騒がしく見上げた空と同じで、私は少し悲しくて、泣いた。

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