一杯に水を入れたバケツを2つ。3リットルあるから、両方で6kg。これを両手に持ったまま、約1時間。廊下に立たせる。もしバケツをこぼそう物なら、さらに怒られた挙句、自分で掃除しなければならない。
これは、体罰と呼ばれるものである。この国の学校教育は、戦争での軍隊を踏襲しているものであるので、上官が部下に理不尽な理由で腕立て伏せなどをさせるアレと同じである。だから、体罰は問題になるのである。こんな軍隊式の体罰は、もはや傷害罪である。
その傷害罪とも言える法治国家では許されない体罰を、今まさに私は課されている。ここは王国でも劣悪と呼ばれる最低の軍隊、ワルキューレ竜騎士団。今時、軍隊でもやらないような時代遅れのことがまかり通ってしまう。あと、私はノーレライ空挺の副リーダーだ。