初めに
ゲームマーケット2023春、エリアの一角を大きく借り切り、スピマテ世界大会の予選の火蓋は切って落とされた。
予選は、フリー対戦形式で行われ、スピマテ制作委員会の用意したプレイヤーキラーにスタンダードver3で一勝すれば、予選突破となり、後日行われるスピマテ世界大会の本戦に出場出来る。本記事では、予選で登場したプレイヤー側のデッキを中心に紹介したい。
環境について
まずは、このグラフを見てほしい。
これらは、スピマテカードゲームの第1-15弾がどの位置にいるかを示した図である。このように、「相手を倒すのに必要なターン域」と「デッキの枚数で特定のカードをいかに引き当てやすいか」の2要素でゲーム性が成り立っているのが「スピマテ」というゲームである。
プレイヤーキラーのデッキ紹介:例①
今回、プレイヤーキラーのデッキレシピをまずは紹介したい。
新弾15弾に登場した「レディオブドラゴン」を主軸とし、大量の手札入れ替えカードで墓地に「だいこん」を落とし、フィニッシャーとなるコスト2「英雄ではない少女」を出してリーサル(倒しに行く)するデッキである。また、このデッキのグラフで位置する場所を確認したい。次のグラフを見てほしい。
グラフより左側に位置する「StA,BFDS,GBS」はより速く苦手ということになる。とはいえ、対策カードを積めば速くても対応できる。その為に「暴勇の報い」などの対策カードを採用した、プレイヤーキラーとして盤石のデッキを作った。
これ以降は、プレイヤーがこのデッキをどう攻略したかの例を紹介していきたい。
風火バトルフリーディア
魔法少女フリーディアを、最速でバトルフリーディアに変身させ、3回攻撃を行うデッキの亜種タイプ。今回、プレイヤーからデッキレシピの提供は受けていない為、実際のデッキは紹介出来ないが、イメージとしては下記のデッキのようなデッキを風火フリーディアと呼ぶ。
勝ち方は単純明快。連続攻撃して相手の場と手札を大量に削っていきます。
魔法少女フリーディアを主軸にして、色々な能力を持ったフリーディアに変身させます。
魔法少女フリーディアがいれば、とりあえず2枚引けます。手札4枚の状態から考えていくわけです。
今回登場した新しいフリーディア。風属性の合成モンスターはデッキ合成できるので、手札1枚から出す事が出来ます。このターン、戦士族の攻撃回数が1回増えます。前衛にかかる効果です。対象は自分でもいいので、「エアロ・フリーディア」を対象に自壊します。次の連続合成に繋ぐのです。
虚空合成で効果を使えば、戦乙女族である「エア・ウィッチ」が墓地に落ちるので、そこから火属性専用合成魔法で、バトルフリーディアを出します。
ここまでの動きで、場のカード1枚に10ダメージを与えつつ、4回攻撃が可能となります。
相手が防衛のタイミングで防御魔法「暴勇の報い」を使用してきた場合は、「戦乙女の進撃」で無効にします。
これが、「風火バトルフリーディア」の基本的な動きとなります。このデッキは、絶対に後攻を取らなければならない為、デッキの枚数を少なくする必要があります。(大会優勝者のデッキは、メインデッキ7枚、EX7枚です。)
【このデッキの対策】
合成によるコンボデッキである為、対策自体は非常に簡単で、下記のカードを初手にサーチするだけで対策が取れます。しかしながら、それの上を行く戦略を用意している場合もあるので、注意です。(優勝者は、さらにハニーマジックやブレイズドラゴンで、上を行く戦略を持っていました。)
相手が合成を行う前に、対抗して発動し、先にお菓子にしてしまいます。コストが重いですが、バトルフリーディアを止めれば、十分に巻き返せます。
対抗して発動し、このターン、すべての攻撃宣言を出来なくします。コスト1なので、ハニーマジックよりも優先されることも多いです。
さて、この風火バトルフリーディアだが、デッキのグラフ位置としては、上記のようなあたりとなる。プレイヤーキラーのデッキよりもターン域ははるかに速い。
結果は、2−1で風火バトルフリーディアのプレイヤー側の勝利となった。スピードがいかに速いことが重要かという結果となる。
Honey So Sweet
今回、使用されなかったデッキだが、このデッキにも触れておかなければならない。スピマテ初期から存在するコントロールデッキで、度々大会でも優勝している。
7枚程度の「ハニー」と呼ばれるモンスターがデッキに戻ることで使用できることを駆使して戦うデッキタイプで、毎ターン1枚だけ除去、コントロールを行いながら、長いターンを戦う事ができる。また、大量展開も可能で、あらゆる状況に対応できるデッキである。
元々、「スフィアドラゴン」という全体除去に弱かったのだが、今大会ではスフィアドラゴンは使用禁止になっているため、実質的に対策カードが少ない環境にある。
グラフでは、上記に位置し、デッキ枚数も少ないことからほとんど安定した動きをしながら、あらゆるターン域を戦える。1ターン域デッキに対しても、「ハニー⭐︎マジック」という魔法カードで牽制しながら戦えるのが強みだ。
スターターE
リメイク前のスピマテデッキだが、今大会では使用できるカードプールとなっており、使用したプレイヤーもいた。
デッキレシピは提供を受けていないので、一般的なスターターEの動き方は上記動画を参考にしてほしい。
早速となるが、グラフを見ていこう。5ターン域でやや遅めのデッキにはなるが、一番の強みは、この大会で唯一の「ハニー⭐︎」の天敵であり、対策カード「レジストアース」の魔法カードを対抗で出すことができる点である。しかしながら、ハニー⭐︎以外のデッキには厳しいプレイイングを強いられる為、なかなか使用するのが難しかった部分もある。
まとめ
プレイヤーキラーの使っていたデッキは「BFDS+BFDM」のような例で行くと、比較的遅いデッキが多かったので、プレイヤーとしては、速いデッキが強い傾向にあった。
今後も世界大会予選は続くので、是非今回の記事を参考に、奮って参加してほしい。