くびをはねておしまい!!
女王の掛け声で、今川焼きの兵隊達は、ハトさぶれの首の部分をパキッと割った。
私は王宮の謁見の間に来ていた。たくさんのハトサブレが、王女の周りを取り囲んでいた。
「女王様!私は、あなたにお願いがあります!」
「ふむ。なんだ。申してみよ。」
「この世のものとは思えぬお菓子を、私にください!あと紅茶も!」
「この無礼者め!いいだろう、裁判を行う!」
「より多くのハトサブレの賛同を集めたほうの勝利だ。」
「敗北したほうは、罰として、お菓子にされ、おいしく勝者に食べられるのだ!」
「え、どういうこと?」
「この世のものとは思えぬお菓子とは、女王様自身のことだ。」
「命知らずの女だな。どこの国のものだ?」
「ちょっと!ハトサブレって、みんな女王の配下じゃない!」
「裁判を開始する!」
私は考える。王女は魔法のステッキは持っていないようで、
配下のハトサブレを抱えて勝利を確信している。
「ハトサブレになれ!!」
私は、王宮の壁という壁を、すべてハトサブレにした。
「これで、私の勝利よ。」
「・・・。貴様、侵略者だったのか・・・。まだだ!我がハトサブレの軍勢よ、奴らの裏切り者どもを殲滅せよ!」
「いけ、ハトサブレ!壁にしたあの悪い女王を倒すために!」
ハトサブレ戦争は、私の勝利で終わった。
私は女王を魔法のステッキでお菓子に変えた。ティラミスになった。おいしかった。
つづく