Elements of Alchemist -Story-

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3.11 魔王と水の魔女とルーネ教

この世界に存在するルーネ教という宗教について、少し語らなければならない。

この宗教を語る前に、先に起こった「天界人」と「魔法使い」の戦争のことについて、もう少し説明する必要があろう。

「天界人」とは。これは私たちのいうところの、「神」と呼ばれるものたちだ。
我々地上の「人間」達に知識を与え、成長を促してきた存在。そして、彼らは、「回復」の魔法を使う事が生まれながらにしてできた。

しかし、知識を与えられた「人間」達は、次第に力を付けた。
そして地上にしかない「大樹ユグドラシル」の力を使い、文明を独自に発展させた「メギド」と呼ばれる文明が生まれた。

「神」と「神の力から離れた魔法使い」。この2つの勢力で戦争が始まった。
この戦争によって、数々の兵器が生み出され、天界人は全て皆殺しにされ、
魔法使いの文化の象徴である「大樹ユグドラシル」は枯れた。

困ったのはどちらでもない「人間」達だった。
神も失い、神に近づいた魔法使い達も失い、すがる対象を失った。

そこで生まれたのが、ルーネ教だった。
かつて天界へ行き来する昇降機の存在していた島に
生き残った魔法使い達と天界人の血を何割か受け継ぐ人間の一族「ルーネ家」を信仰の対象として、
宗教を作り出したのだ。

とはいえ、以前のような力は残っていなかった。
血の薄まったルーネ家は「回復」の魔法を使う事は出来なかったし、
生き残った魔法使いも「大樹ユグドラシル」の魔力を失い、ほとんど普通の人間と変わらなかった。

そう、のちに「闇の魔王」と呼ばれる一人の魔法使いが現れるまでは。

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