スフィアドラゴン。私の庭に突如現れたその龍は、実はアルケミストの少女である、真城麗奈の家の龍だったことが判明した。
スフィアドラゴンは、いまだに私に懐かない。好きあらば、食べようとしてさえ来る。ムカつくことに、なぜか真城麗奈には懐いている。ゴロゴロニャンという、猫のような鳴き声をしながら、真城麗奈に甘えている。私にはグギャアア!!しか言った事ないのに。
「あーら、ごめんなさい!動物というか、ドラゴンはつい残酷にも正直よねえ!ついつい態度に出ちゃうのよね。七紙零名さんみたいな、魔法使いとしてはゴミみたいな存在の子よりも、魔法使いとして超優秀な、この私、真城麗奈に懐いちゃうのは、仕方ないことよね!ほんとごめんなさいね!」
っていう優越感に満ちた顔をしながら、ニヤリと私の方を見てくる。ニヤリとした顔も可愛いけど、不覚にも私はその態度にイラッとしている。スフィアドラゴンは、もう私の手にしたカードなんだぞ!
これが、スフィアドラゴンに出会った私の1日目だ。つづく。